つれづれっぽく読書雑記~気ままにブックレビュー

2006年09月に書いたページ。日ごろから雑多に読んでいる本・書籍について、読書感想文とか雑記とか、つれづれ気ままに書評・ブックレビューを記していきます。

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2006年09月28日

「さくら草」永井するみ

 ラブホテルの駐車場で女子中学生の死体が発見される。
 やがて多摩川の河川敷で、やはり女子中学生が死体で見つかる。
 被害者に共通していたのは、人気の高級ジュニアブランドの衣服を身に着けていたこと。
 ブランドイメージを守ろうと奮闘する女性幹部と、ファッションに詳しいことから捜査本部に抜擢された女性刑事。
 この2人の視点で展開する物語は、意表をつく結末を迎える。

2006年09月26日

「絵で見て楽しむ! 江戸っ子語のイキ・イナセ」笹間良彦

 「五つ屋」って何?
 質屋では聞こえが悪いので「七つ屋」となり、次に「一六屋」また「五二屋」に、更に「二」を略して「五つ屋」となったという。
 「六日知らず」とは?  日数を指折り数えると五日で手を握った形になり、六日以降は指を開くところから、握った物は離さぬケチへの陰口。
 ほかに「半畳を入れる」「白鼠」「鼬の道」など、江戸期から使われた言葉を、イラスト入りで解説してくれている。
 楽しくて、そしてちょっとためになる一書。

2006年09月17日

「歴史探訪を愉しむ」童門冬二

 北海道・苫小牧市の郊外に「八王子千人隊の墓地」がある。
 八王子は中山道から江戸への最初の入り口、徳川幕府にとって、戦略上、重要な地点であった。
 江戸守護のために構成された千人隊。
 寛政期、松平定信は北方の守りのため、その一部を北海道に移住させた。
 彼らは開墾を始めたが、厳しい気候の中で次々と餓死していった。
 北海道から沖縄まで、24の由縁の地に歴史と人を訪ねた紀行エッセー。

2006年09月15日

「中国『野人』騒動記」中根研一

 中国湖北省の原生林地帯・神農架に生息するといわれる「野人」。
 未確認生物だが、驚くことに、野人と人間のハーフ「雑交野人」が存在するというニュースが1997年、中国全土を駆けめぐった。
 著者は、原生林での野人探索、関係者へのインタビューを敢行。
 一連の野人騒動を、ドキュメント・タッチで再現していく。
 謎とロマンに満ちたノンフィクションだ。

2006年09月13日

「絆」河野順子

 北極点から、生まれ故郷の愛媛まで、全行程1万5000キロを歩き抜く――壮大な計画の途次、冒険家・河野兵市は、ついに帰らぬ人となった。
 本書は、その妻による回想記。
 金を貯めては、高峰・秘境に挑み続けた夫。
 その心を理解しつつ、無事を祈り、束の間の団らんは努めて自然体で……。妻として生きた14年、それは“日々覚悟”の歳月だった。
 家族の関係が希薄な昨今、河野さん夫妻と子らの絆は、鮮烈なまでに胸を打つ。

2006年09月09日

「死刑執行人」アレクサンドラ・マリーニナ

 モスクワ市警のアナスタシヤがたぐいまれな分析力を駆使して難問を解く「モスクワ市警殺人課分析官アナスタシヤ」シリーズの第3弾。
 今回、アナスタシヤは刑期を終えて出所する男をモスクワまで警護する任務を与えられた。
 だが、その直後から不自然な“自殺”が続発する。
 連続殺人の疑惑を感じた彼女は、資料の山から真実を解く鍵を拾いだすが……。
 旧KGB以来の巨大な闇を背景に描く、ロシア・ミステリー界の女王の筆致が冴える。

2006年09月08日

「孤独な殺人者」アレクサンドラ・マリーニナ

  「モスクワ市警殺人課分析官アナスタシヤ」シリーズの第2弾。以前、「盗まれた夢」を紹介した。
 アナスタシヤのもとへ弟のアレクサンドルから久しぶりの電話が。
 ガールフレンドのダーシャと訪れた友人宅が、次々と盗難に遭っているという。
 彼女が泥棒を手引きしているのではないかと疑うアレクサンドルから、極秘に捜査してほしいと頼まれる。
 ダーシャの周辺には、担ぎ屋グループの影が。
 さらにその担ぎ屋を追う謎の男……。
 いくつもの殺人が錯綜、遺族の切実な思いと法律の狭間で苦悩するアナスタシヤだが、決断を下す。

2006年09月07日

「いのちの太鼓」村上功

 生来の強度の難聴。4歳の時に出会った太鼓の響きに、初めて“音”を実感した。
 その“音”に魅せられてバチを振り続け、遂に全国和太鼓フェスティバルで第1位(文部大臣奨励賞)に輝いた青年が、自らの青春を語る。
 中学時代、耳が原因で「いじめ」にあい、不登校、自殺未遂……。だが、恩師や両親の支えで立ち直っていく。
 苦しみに決して負けない生き方が、勇気と希望を与えてくれる。

2006年09月06日

「神々の戦争」大高未貴

 ペシャワールでは、ブルカをかぶり、難民に扮してキャンプに潜入。パキスタン人も近づかない危険で汚い所だ。
 物乞いで命をつなぐ実態を取材している。
 カブールでは、一般家庭の訪問を禁じられたが、監視の目を潜り、トイレを借りるふりして民家に入り、就業を望む女性の声を聞いた。
 アメリカの報復攻撃前後のアフガニスタンと関連諸国を駆け回り、戦争の悲惨さをリポートしている。

2006年09月04日

「20世紀名言集 科学者/開発者篇」ビジネス創造力研究所編

 「思考とは、驚きからの絶えざる飛翔である」(アインシュタイン)。
 5歳の時、磁石を手にし、見えざる自然の力を確信。好奇心は逝去まで絶えなかった。
 「とにかく、考えてみることである。工夫してみることである。そして、やってみることである。失敗すればやり直せばいい」(松下幸之助)。
 全く売れない新案のソケット。彼はその理由を徹底研究、売れるための工夫を続けた。
 97人の言葉と背景を紹介する本書。  思わず唸る言葉ばかり。
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プロフィール
etacky エタッキー
 地方在住者。
 若干、活字中毒気味。
 ただし読書速度は速くはないので、気ままに読み進めています。
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