高野裕美子氏が今月10日に逝去されました。
謹んでご冥福をお祈りしつつ、著書である「
キメラの繭」のレビューを再掲させていただきます。
2009年冬の東京。
大学のウイルス研究室に勤める立科涼子は、不可解なアレルギー症状で急死した弟の死の原因を究明しようとするが、実験用のマウスに同様の症状が現れる。
餌を作った世界最大のバイオ企業に連絡を取った直後、研究室に何者かが侵入した。
一方、街ではカラスが凶暴化し、通行人を襲い始めた。
二つの異変の間に関係があると見た涼子は、必死に立証に取り組むのだが……。
リアリティーにあふれるサスペンス。