「
タルト・タタンの夢
」は、下町の小さなフレンチの店が舞台のミステリー連作短編集。店で話題にのぼった謎を、無口なオーナー・シェフが料理を手がかりに鮮やかに解き明かしていく。7編が収録されている。
常連である西田さんは、なぜ体調を崩したのか?
甲子園出場をめざしていた高校野球部で起こった不祥事の真相は?
お客の恋人は、なぜ最低のフランス料理をつくったのか?
従業員たった4人という小さな店で出される料理や飲み物の描写も、ビストロで働く人たちの姿も、ともに温かく、ほのぼのとした安らぎを与えてくれる一書。