NHKで現在放映されている時代劇「夏雲あがれ」が、思いの外よい出来で、原作を読みたいと探していました。
直接の原作は同名の著作ですが、その前作がこの「
藩校早春賦
」です。
大きくは話の流れもあって時系列になっていますが、各章それぞれで読み切りとも感じます。
藩校の剣術所教授方を決める御前仕合を描いた「学びて時にこれを習う」をはじめ、続刊の「
夏雲あがれ
」で触れられるエピソードも多く、先に本書を一読しておくと、より楽しめます。
主人公・筧新吾の性格そのままに、ストーリーも、さわやかに青春の旅路を駆け抜けていきます。