つれづれっぽく読書雑記~気ままにブックレビュー

「気ままに書評・ブックレビュー」のカテゴリーページ。
日ごろから雑多に読んでいる本・書籍について、読書感想文とか雑記とか、つれづれ気ままに書評・ブックレビューを記していきます。

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2006年09月09日

「死刑執行人」アレクサンドラ・マリーニナ

 モスクワ市警のアナスタシヤがたぐいまれな分析力を駆使して難問を解く「モスクワ市警殺人課分析官アナスタシヤ」シリーズの第3弾。
 今回、アナスタシヤは刑期を終えて出所する男をモスクワまで警護する任務を与えられた。
 だが、その直後から不自然な“自殺”が続発する。
 連続殺人の疑惑を感じた彼女は、資料の山から真実を解く鍵を拾いだすが……。
 旧KGB以来の巨大な闇を背景に描く、ロシア・ミステリー界の女王の筆致が冴える。

2006年09月08日

「孤独な殺人者」アレクサンドラ・マリーニナ

  「モスクワ市警殺人課分析官アナスタシヤ」シリーズの第2弾。以前、「盗まれた夢」を紹介した。
 アナスタシヤのもとへ弟のアレクサンドルから久しぶりの電話が。
 ガールフレンドのダーシャと訪れた友人宅が、次々と盗難に遭っているという。
 彼女が泥棒を手引きしているのではないかと疑うアレクサンドルから、極秘に捜査してほしいと頼まれる。
 ダーシャの周辺には、担ぎ屋グループの影が。
 さらにその担ぎ屋を追う謎の男……。
 いくつもの殺人が錯綜、遺族の切実な思いと法律の狭間で苦悩するアナスタシヤだが、決断を下す。

2006年09月07日

「いのちの太鼓」村上功

 生来の強度の難聴。4歳の時に出会った太鼓の響きに、初めて“音”を実感した。
 その“音”に魅せられてバチを振り続け、遂に全国和太鼓フェスティバルで第1位(文部大臣奨励賞)に輝いた青年が、自らの青春を語る。
 中学時代、耳が原因で「いじめ」にあい、不登校、自殺未遂……。だが、恩師や両親の支えで立ち直っていく。
 苦しみに決して負けない生き方が、勇気と希望を与えてくれる。

2006年09月06日

「神々の戦争」大高未貴

 ペシャワールでは、ブルカをかぶり、難民に扮してキャンプに潜入。パキスタン人も近づかない危険で汚い所だ。
 物乞いで命をつなぐ実態を取材している。
 カブールでは、一般家庭の訪問を禁じられたが、監視の目を潜り、トイレを借りるふりして民家に入り、就業を望む女性の声を聞いた。
 アメリカの報復攻撃前後のアフガニスタンと関連諸国を駆け回り、戦争の悲惨さをリポートしている。

2006年09月04日

「20世紀名言集 科学者/開発者篇」ビジネス創造力研究所編

 「思考とは、驚きからの絶えざる飛翔である」(アインシュタイン)。
 5歳の時、磁石を手にし、見えざる自然の力を確信。好奇心は逝去まで絶えなかった。
 「とにかく、考えてみることである。工夫してみることである。そして、やってみることである。失敗すればやり直せばいい」(松下幸之助)。
 全く売れない新案のソケット。彼はその理由を徹底研究、売れるための工夫を続けた。
 97人の言葉と背景を紹介する本書。  思わず唸る言葉ばかり。

2006年08月30日

「国境」黒川博行

 関西一円の暴力団を相手に巨額の詐欺を働いた男が、北朝鮮に逃げた。
 組の命を受けた桑原と、半島に人脈のある建設コンサルタントの二宮が平壌へ飛ぶ。
 だが、男は辺境の街に姿をくらませた。
 帰国後、二人は再度、中国を経て密入国を図るが……。日本と北朝鮮とを結ぶ裏社会を構想したミステリー。
 破天荒でコミカルな二人組の決死の冒険に、不思議なリアリティーがある。

2006年08月29日

「ペンネームの由来事典」紀田順一郎

 例えば石川啄木。
 本名は一。17歳で上京するが、栄養失調で故郷の療養所に。
 窓の外から聞こえるキツツキの音。その響きに再起を決意する。
 以来、啄木(キツツキの意)と称した。
 また北原白秋。
 中学時代、友人と文学会を結成。
 筆名はそれぞれ「白」の下に一字を置くことにし、くじ引きで「白葉」「白月」などと書かれた札から、彼が引いたのが「白秋」だった。
 明治の文学者を中心に、知られざるエピソードが満載だ。

2006年08月25日

「盲目の女神」井上淳

 一家4人が惨殺され、現場に血文字が残されていた。
 捜査本部は変質者の犯行と見て主力を投入するが、本流を外され怨恨の線を追わされた刑事達は、思いがけぬ動機の存在を歴史の闇から掘り出す。
 戦時中に上海で暗躍した旧日本軍特務機関の暗殺の手口そっくりだったのだ。
 やがて浮上した意外な犯人とは。――壮大な構想を綿密に構成した長編サスペンス。
プロフィール
etacky エタッキー
 地方在住者。
 若干、活字中毒気味。
 ただし読書速度は速くはないので、気ままに読み進めています。
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