つれづれっぽく読書雑記~気ままにブックレビュー

「気ままに書評・ブックレビュー」のカテゴリーページ。
日ごろから雑多に読んでいる本・書籍について、読書感想文とか雑記とか、つれづれ気ままに書評・ブックレビューを記していきます。

メイン

2006年08月16日

「雨は激しく」小川竜生

 新型コンピューターの発表を目前に、イベント担当の広告代理店の部長が失踪。
 部下の進藤が後を継いだが、発表当日、ライバル企業から瓜二つの製品が発表される。
 部長がアイデアを盗み出したのか?
 ――進藤は部長のパソコンのデータを分析して追跡を始める。
 だが待っていたのは、二重三重の罠だった。
 広告業界を舞台にした異色ミステリー。

2006年08月15日

「『坊っちゃん』はなぜ市電の技術者になったか」小池滋

 副題は「日本文学の中の鉄道をめぐる8つの謎」。
 漱石の「坊っちゃん」は中学教師を辞め、東京に戻り「街鉄の技手」になる。なぜか?
 著者は、彼が物理学校出身で、再び教職に就く気がなく、また「街鉄」が明治期の東京市電3社の1つ「東京市街鉄道」で、漱石の家の近くを通っていたことなどを考証する。
 他に宮沢賢治の作品から“銀河鉄道は軽便鉄道か”などなど。  鉄道好きでなくても、楽しく読めることは間違いない。

2006年08月14日

「文人たちの十和田湖」成田健

 みちのくの神秘の湖へ――。
 柳田国男の来訪は雪の融けかかる大正5年5月。
 雪中に花をつける山桜を見て“山の神を美しい女性と想像した山村の人が、様々な昔話を夢見たのだろう”と思った。
 国立公園指定15周年を記念する像の制作を依頼された高村光太郎は、昭和27年、自身の影を映す湖水の澄明さにヒントを得、向かい合う2体の乙女像を作った。
 江戸期から現代まで、48人の思いと足跡が掲載されている。

2006年08月11日

「千のプライド」桐生典子

 亡父・榎本修吾が愛した8人の女性のうち最も父を愛してくれた人に遺産を分けたい――資産家の一人娘からの依頼で、弁護士見習いの可南子は調査を始めた。
 それぞれに秘めた女のプライド。
 そこに投射される修吾の人生の断面。
 様々な愛の形を知るにつれ可南子の視線も揺らぐ。
 奇妙な依頼の動機の謎に思い至った時、血の惨劇が。
 ち密な連鎖で紡がれた連作長編ミステリー。

2006年08月10日

「鉢屋秀吉〈第1部〉陰の一族」黒須紀一郎

 有史以来、韓半島から日本に流れた人々の末裔に鉢屋一族がいた。
 技能者、芸能者、忍びとなり、世を生きた。
 一族の子、尾張中々村のひえ吉は14歳で修行に出、3年後、藤吉郎と名乗り信長に仕える。
 機知と才覚で数々の功をあげ、一国一城の領主に。
 羽柴秀吉と改名した彼の背後には、常に悲願達成をもくろむ鉢屋一族がいた。
 太閤記にまつわる謎を描く長編歴史小説。

2006年08月09日

「見出された『日本』」大久保喬樹

 19世紀末から1世紀間に来日したフランス知識人5人の日本像をたどる。
 「お菊さん」の著者ロチにとって、日本は理解不能の異郷だった。
 クローデルには、人と自然が融合した理想の地と映った。
 マルローは、サムライ精神を生んだ風土を愛した。
 バルトは文楽など伝統芸能に多神教性を読み取り、レヴィ=ストロースは文明と野生の共存を日本に発見した。
 西欧中心から異文化共存へ――時代とともに変化する日本観を語る。

2006年08月08日

「共犯マジック」北森鴻

 「フォーチュンブック」――それは不幸だけを予言できると評判の、謎の書だった。
 とある書店でこの本を買い求めた7人が、その後20年間にそれぞれに罪を犯す羽目に。
 彼らの犯罪は間接的な連鎖を織り成して、3億円事件など、昭和の犯罪史の裏面を貫く縦糸のような色彩を放ち始める。
 周到な伏線を張り巡らした見事な構成力で、7編の連作が共鳴し合う長編ミステリー。

2006年08月07日

「自分の骨のこと知ってますか」桜木晃彦

 頑丈で軽く、硬くて弾力のある骨。
 その骨が脳や内臓を守っているのだが、精緻な仕組みは意外と知られていない。
 例えば、骨には血管や神経があること。
 また血液を製造しているのも骨。
 男性の骨はごつくて鋭角的なのに、なぜ、女性のは全体的に丸みを帯びているのか。
 骨の起源から骨の形、老化の仕組み、身体各部位の骨の働きなど、最新の知見を踏まえた“骨学”講座。
プロフィール
etacky エタッキー
 地方在住者。
 若干、活字中毒気味。
 ただし読書速度は速くはないので、気ままに読み進めています。
カテゴリー
最近のエントリー
RSS新着情報
Amazonサーチ
訪問者数

読書ブログランキング
にほんブログ村 本ブログへ
ページビューランキング
検索
Google
最近のコメント
最近のトラックバック
アーカイブ
リンク集

ブログアクセサリー
あわせて読みたい
SEO Stats powered by SEO-Stats.com
スカウター : つれづれっぽく読書雑記~気ままにブックレビュー
Googlebot last access powered by Linkfind.org
テクノラティお気に入りに追加する
 RSSリーダーで購読する
[フィードとは]
はてなRSSへ追加
Livedoorへ追加
My Yahooへ追加
Google Readerへ追加

track feed track feed

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
このブログは、次のライセンスで保護されています。
クリエイティブ・コモンズ・ライセンス.

Powered by Movable Type 3.2-ja-2